授業テーマ Course Theme
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アメリカ映画文化研究――オードリー・ヘプバーンとマリリン・モンローの出演作品から探るジャンル映画の発展史
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授業概要 Course Outline
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1950年代アメリカ映画を代表する2人の女優、オードリー・ヘプバーン(1929-93)およびマリリン・モンロー(1926-62)の出演作品を軸に、ハリウッド映画におけるジャンル文化の発展史を探る。共に、とりわけアメリカで独自に発展してきたロマンティック・コメディのジャンルを得意としており、このジャンルを代表する監督・脚本家であるビリー・ワイルダーの作品を代表作(『麗しのサブリナ』[1954]、『七年目の浮気』[1955])に持つ。1930年代において「スクリューボール・コメディ」と称されるジャンルがどのように形成され、現在にまで至るロマンティック・コメディの系譜に繋がっていったのか、ビリー・ワイルダー作品を中心にジャンルの生成過程をまずたどっていくことにする。 さらに、ミュージカル映画(『パリの恋人』[1957]、『マイ・フェア・レディ』[1964])、歴史物語(『戦争と平和』[1956])、西部劇(『許されざる者』[1960]/『帰らざる河』[1954])、文学作品(『ティファニーで朝食を』[1961])、サスペンス・スリラー(『シャレード』[1963]/『ナイアガラ』[1953])、ロード・ムービー(『いつも2人で』[1967])など、多彩なジャンル文化の発展を2人の女優の足跡と共に辿る。 ヘプバーンとモンローというアメリカ文化を代表する2人の女優像がこの時代にどのようにして作り上げられたのか。作品に描かれる女性キャラクターのあり方、ライフコース、ロールモデルなどをヘプバーン、モンローの実人生をも交えながら比較検討することにより、恋愛観、恋愛描写の変遷や比較文化的な考察を通して、アメリカ文化の諸相、時代思潮、ジェンダー観などを展望する。
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学生が授業内で PCを使用する科目
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実務経験のある 教員による科目
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実務経験との関連 (経験ありの場合のみ)
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英語で授業を行う科目 Whether this class will be conducted all in English (yes/no)
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課題解決型学習を取り入れている科目 Problem-solving learning method is used in class (yes/no)
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討議(ディスカッション、ディベート)を取り入れている科目 There are discussions/debates in class (yes/no)
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グループワークを取り入れている科目 There are group works in class (yes/no)
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発表(プレゼンテーション)を取り入れている科目 There are presentations in class (yes/no)
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フィールドワーク、実習、実験、実技を取り入れている科目 There are fieldworks/training/experiments/ practices in class (yes/no)
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到達目標 Aim/goal
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・アメリカで独自に発展してきたロマンティック・コメディをはじめとする映画ジャンル文化の展開をたどることにより、アメリカ文化および映画をとりまく様々な問題点や時代思潮を理解し、比較文化の知見を養う。 ・コメント(リアクションペイパー)演習やレポート課題作成を通じて、分析・表現力を養う。
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授業計画 Course Plan
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第1回
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授業の運営方針について~アメリカ大衆文化におけるオードリー・ヘプバーンとマリリン・モンロー
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第2回
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ロマンティック・コメディの系譜――オードリー・ヘプバーンと『ローマの休日』(1953)、『麗しのサブリナ』(1954)
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第3回
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「マリリン・モンロー」の創造――『紳士は金髪がお好き』(1953)、『七年目の浮気』(1955)
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第4回
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ミュージカル・コメディの発展――マリリン・モンローと『お熱いのがお好き』(1959)
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第5回
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ミュージカル映画の発展――オードリー・ヘプバーンと『パリの恋人』(1957)、『マイ・フェア・レディ』(1964)
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第6回
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西部劇ジャンルの流行――『許されざる者』(1960)、『帰らざる河』(1954)
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第7回
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サスペンス・スリラーの試み――『シャレード』(1963)、『ナイアガラ』(1953)
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第8回
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『ティファニーで朝食を』(1961)におけるオードリー・ヘプバーン
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第9回
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歴史物語――『戦争と平和』(1956)、『尼僧物語』(1959)
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第10回
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ロード・ムービーと人生模様――『いつも2人で』(1967)
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第11回
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1960年代の時代思潮の変化とモンロー
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第12回
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神話化されるモンロー――伝記映画『ノーマ・ジーンとマリリン』(1996)
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第13回
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1960年代の時代思潮の変化とヘプバーン――1967年の女優としての活動休止
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第14回
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オードリー・ヘプバーンの生涯――ユニセフ親善大使として
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第15回
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総括――ヘプバーンとモンローを通して探るアメリカ大衆文化
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授業以外の学修 What Students are expected to do outside of the class
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事前の予習や宿題は必要としないが、前回までに扱った作品や内容について復習をしておくこと。
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評価方法 Evaluation
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毎回の授業時に、その回の授業内容に関するコメント(リアクション・ペイパー)を求める。このコメントの蓄積を平常点とする(評価割合:60%)。 受講生が素材を自ら選び、批評的分析を試みる「レポート」課題を課す(評価割合:40%)。
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課題(試験やレポート等)に対する フィードバックの方法 Feedback methods on assignments
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毎回のコメント(リアクション・ペイパー)および提出されたレポートに関しては全体の講評を行う。
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履修前提要件 Prerequisites
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英語英文学科の専門科目ですが、映画の場合、日本語字幕を用いますので比較文学・比較メディア論に関心のあるあらゆる受講生を歓迎します。 授業時に多くの映画作品をとりあげますが、時間の制約もあり、部分的に紹介することしかできないでしょう。実際の作品に自ら触れる姿勢をもつことを期待します。作品に対するアクセス方法について学ぶこともこの科目の主要な狙いの一つです。アクセスや参考文献の検索方法については授業時に伝達します。
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関連する ディプロマポリシー
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使用テキスト Textbook to be used, if any
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必ず読まなければならない本や文献(購入する必要はないが、図書館等で参照を要するテキスト)Required books or materials (No purchase necessary, but students need to refer to them at places like libraries.)
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番号
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著者 Author
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書名 Title
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出版社 Publisher
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ISBN
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定価 Price
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備考 Remarks
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1.
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亀井俊介
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『アメリカでいちばん美しい人―マリリン・モンローの文化史』
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岩波書店
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978-4000220255
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2.
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北野圭介
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『大人のための「ローマの休日」講義――オードリーはなぜベスパに乗るのか』
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平凡社新書
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978-4582853889
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3.
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バリー・ハリス
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『オードリー・ヘプバーン物語(上・下)』
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集英社文庫
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978-4087603903
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上・下巻
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4.
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レイチェル・モーズリー
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『オードリーの魅力をさぐる――真の女性らしさとは』
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東京書籍
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978-4487799947
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5.
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田村千穂
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『マリリン・モンローと原節子』
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筑摩書房
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978-4480016225
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読むことを推奨する本や文献(購入する必要はないが、図書館等で参照を要するテキスト)Recommended books or materials, if any. (No purchase nesessary, but students need to refer to them at places like libraries.)
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テキストに 関する 連絡事項 Remarks concerning the text book, if any
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更新日付
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2020-02-22 14:14:47.954
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